「うちの子、なんだか運動がぎこちない」「ボール遊びやなわとびが苦手で、自信をなくしていそう」そんなふうに感じたことはありませんか?子どもの「運動が苦手そう」「不器用かも」という様子を見ると、つい「センスがないのかな」「練習不足かな」と考えてしまいがちです。また、サッカーやバスケットボール、ドッジボールなどをしていて「もっと上手になりたい!」と考えているお子さんも多いのではないかと思います。球技でも運動でも、バランスを取る力、タイミングを合わせる力、まわりの変化にすばやく反応する力など、さまざまな“動きをうまく調整する力”が関係していることがあります。そこで注目したいのが、「コーディネーショントレーニング」という考え方です。これは、筋力や持久力だけではなく、見る・聞く・考える・動くをつなげる力に目を向け、子どもの運動の土台を育てていくトレーニングです。【この記事を読むとわかること】・コーディネーショントレーニングとは何か。運動神経との関係・お子さんの「苦手」が見えやすくなる7つのコーディネーション能力・サッカー・バスケットボール・ドッジボールに活かせる具体的なトレーニング例・自宅で今日からできる遊び感覚のメニュー・「うちの子は何が苦手なのか分からない」と悩んだときの見立て方と、オンラインサポートの実例「運動が苦手なのは、センスがないから」と決めつける前に、お子さんがどんな力でつまずいているのかを知ることが、上達への第一歩になります。お子さんに合った練習のヒントを見つけたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。理学療法士による「無料のマンツーマンレッスン」1. コーディネーショントレーニングとは? 運動神経は「才能」ではなく「伸ばせる力」「コーディネーショントレーニングって?」 「聞いたことはあるけど、実際はどんなものかよくわからない!」 という方も多いのではないでしょうか。実はこのトレーニングは、筋力や持久力、スピードといった体力面だけでなく、リズムよく動く力、バランスを取る力、位置関係をつかむ力、変化にすばやく反応する力といった「動きをうまく調整する力」に注目した考え方を土台にしています※¹。こうした力は、生まれつきだけで決まるものではなく、遊びや運動経験、適切な練習によって伸ばしていける可能性があります。お子さんの「なんだか不器用」「運動がぎこちない」と感じている方にこそ、知っていただきたい視点です。ドイツ語圏発祥、「動きの質」を支える、鍛えられる神経系の能力コーディネーショントレーニングは、1970年代以降のドイツ語圏のスポーツ科学の中で体系化が進んだ考え方です※¹。Blume(1978)は、コーディネーション能力を「定位」「反応」「バランス」など7つの基本能力として整理しました。こうした能力は、子どもの運動発達だけでなく、競技スポーツにおける技術習得やパフォーマンスを支える要素としても重視されています。2. うちの子はどれが苦手? 運動神経を構成する7つの能力チェック「運動神経がいい子」と聞くと、生まれつきセンスがある子をイメージしがちですが、実はその正体は、いくつかの力が組み合わさったものです。コーディネーショントレーニングでは、こうした“動きをうまく調整する力”を、7つの基本能力として捉える考え方があります※¹。ここでは2つのグループに分けて、それぞれどんな力なのかを見ていきましょう。お子さんが「どれを苦手としているか」を考えながら読んでみてください。① 周りを見て素早く動く力ー定位能力・反応能力・変換能力1つ目は、周りの様子を見たり感じたりしながら、その場に合った動きを選ぶ力です。定位能力:自分の体と、相手・ボール・障害物などとの位置関係をつかむ力反応能力:合図や相手の動き、周囲の変化に気づいて、すばやく動き出す力変換能力:思っていた動きがうまくいかなかったときや状況が変わったときに、動きを切り替えたり修正したりする力たとえば、ボール遊びで人や物との距離感がつかみにくい、鬼ごっこで相手の動きに反応するが遅れる、急きょ「シュート」から「パス(またはフェイント)」に切り替えれない…。 そんな様子が見られる場合は、このグループの力が関係しているかもしれません。② 体を上手にコントロールする力ーバランス能力・連結能力・変換能力・リズム能力2つ目は、自分の体を思い通りに、ちょうどよく動かす力です。バランス能力:止まっているときも、動いているときも、姿勢を安定させる力連結能力:腕・脚・体幹など、体のいくつかの部分をなめらかに連動させる力リズム能力:一定のテンポに合わせたり、動きのタイミングを調整したりする力識別能力:力の入れ方や体の動かし方を細かく調整する力片足立ちや平均台のような動きが苦手、スキップやケンケンがぎこちない、なわとびでタイミングが合わない、ボールを投げる力が強すぎたり弱すぎたりする…。そんな子は、このグループのどこかに課題が隠れている可能性があります。大切なのは、「運動が苦手」というひとことで片づけないことです。実際には、反応が苦手なのか、力加減が苦手なのか、リズムが苦手なのかで、必要な遊びや練習は変わってきます。だからこそ、まずは「うちの子はどの力でつまずいているのかな?」と見てあげることが、上達への近道になります。運動が苦手な子どものためのオンライン運動指導教室「きそスポ」とは3. 運動が「苦手」から「好き」に変わる? コーディネーショントレーニングメニューで期待できる3つの変化コーディネーショントレーニングのよさは「できた!」を積み重ねやすく、体を動かす土台を育てていけることにあります。期待できる効果を3つの視点から見ていきましょう。① 走る・跳ぶ・投げるを支える「体の使い方」の土台が育つコーディネーショントレーニングは、特定の競技スキルではなく、あらゆる運動の基礎となる「体の使い方」を鍛えます※²。自分の体と相手・ボール・障害物との位置関係をつかむ力や限られた時間の中で、走る・跳ぶ・投げるなどの動きを選ぶ力が育つことになり、「できた!」という達成感を得やすくなる点が特徴です。② 転びにくさ・立て直しやすさにつながり、ケガをしにくいバランス能力や反応能力、自分の体と相手・ボール・障害物などとの位置関係の認識や判断能力が高まることで、とっさの場面でも体勢を立て直しやすくなり、転倒や衝突によるケガのリスクを減らせます。成長期の子どもにとって、ケガをせず安心して体を動かせる環境は、運動を継続するうえでも重要なポイントです。実際、スポーツ科学の専門研究でも、こうしたバランスや神経筋肉を刺激するトレーニングによって、足首の捻挫や膝のケガのリスクが約40〜50%も減少することが報告されています※³。③ サッカー・バスケットボール・野球などの競技力アップの基礎が身につく鍛えた基礎能力は、特定の競技を始めた際にも応用できます。近年のスポーツ科学の研究(2026年)でも、通常の専門技術トレーニングにコーディネーショントレーニングの要素を組み合わせることで、実戦に近い状況でのステップワークやボールコントロールといった技術・体力の向上が、より効率的にサポートされることが示されています※⁴。ボールへの反応速度やフィールド上での状況判断力が向上するため、サッカーやバスケットボール、野球など、お子さんが好きなスポーツでより活躍しやすい体づくりにつながります。4. 【小学生】好きなスポーツにも活きる! サッカーのコーディネーショントレーニングメニューの例子どもが取り組んでいるスポーツがあるなら、コーディネーショントレーニングはより実践的な上達につなげられます。ここではサッカーについて、特に伸ばしたい力と具体的な動きの一つの例を紹介します。サッカー向けコーディネーショントレーニングメニューの例! トラップ・パスが安定する動きトラップやパスでは、ボールと自分の体、相手との距離感をつかむ「定位能力」と、状況に応じて動きを切り替える「変換能力」、力の入れ方や体の動かし方を細かく調整する「識別能力」が重要です。例えば、ボールを胸や足でトラップしてから相手へのパス練習を取り入れると、ボールの高さに合わせてトラップする方法を変える状況判断やタッチの正確さ、および力の入れ方と引き出しが増えていきます。👇ボールの高さに合わせての胸トラップor足トラップをするか状況判断&相手への正確なパス練習▼こちらの記事もあわせてオススメ子どもの「立ち幅跳び」が上手になるコツ。新体力テストは運動音痴でも大丈夫?小学生の猫背。その原因は「腹筋の弱さ」かも? 子どもの猫背改善は体幹のトレーニングから小学生のドッジボールが上手くなるコツ!親ができる練習方法5. 【小学生】好きなスポーツにも活きる! バスケットボールのコーディネーショントレーニングメニューの例バスケットボールの特に伸ばしたい力と具体的な動きの一つの例を紹介します。バスケットボール向けコーディネーショントレーニングメニューの例! ドリブルやステップワークが速くなる動きバスケットボールで素早いドリブルやステップワークを身につけるには、姿勢を安定させる「バランス能力」、目や腕・脚・体幹など、体のいくつかの部分をなめらかに連動させる力「連結能力」、および相手の動き、周囲の変化に気づいて、すばやく動き出す力「反応能力」が鍵となります。例えば、ドリブルをしながらの鬼ごっこは、目線は相手、腕・脚・体幹はドリブルや姿勢を整えながら動く、相手の動きに合わせて方向転換をする練習になるため、ディフェンスの抜き方や切り返しの速さが向上します。👇ドリブン鬼ごっこ:ドリブルをしながら相手のドリブルしているボールを奪います6. 【小学生】好きなスポーツにも活きる! ドッジボールのコーディネーショントレーニングメニューの例ドッジボール向けコーディネーショントレーニングメニューの例! 捕球・送球の正確さが上がる動きドッジボールでは、ボールの位置やタイミングをつかむ力の「定位能力」、そして捕る・投げる動きをなめらかにつなげる力の「反応能力」「連結能力」が欠かせません。おすすめは、「壁打ちボールパス&キャッチ」です。保護者が懐中電灯で壁の1か所を照らし、子どもはその場所をめがけてボールを投げます。壁に当たって跳ね返ってきたボールをキャッチできたら成功です。慣れてきたら、光の位置を左右・上下に変えたり、「ワンバウンドで捕る」「捕ったらすぐ投げ返す」といった条件を加えてもよいでしょう。👇 壁打ちボールパス&キャッチ:懐中電灯で照らされた場所へボールを投げながら、跳ね返ってきたボールをキャッチします運動が苦手な子どものためのオンライン運動指導教室「きそスポ」とは7. 自宅で今日からできる! 身近なもので始めるコーディネーショントレーニングメニュー「コーディネーショントレーニングは専門のスクールに通わないとできないのでは?」 と思われがちですが、実は特別な道具がなくても、自宅で十分に取り組めます。重要なのは難しいメニューをこなすことではなく、「見る・聞く・考える・動く」を組み合わせた遊びを、楽しみながら続けることです。ここでは、ご家庭でも取り入れやすい、幼児期でも出来るメニューを紹介します。ティッシュキャッチ幼児期は、トレーニングとして頑張らせるよりも、まずは遊びの中でいろいろな動きを経験することが大切です。おすすめの一つが、ティッシュキャッチです。やり方は簡単で、保護者が上から落としたティッシュを、子どもが床に落ちる前にキャッチします。慣れてきたら、落とす高さを変えたり、右手だけ・左手だけで取ったり、片足立ちで挑戦したりしてもよいでしょう。この遊びでは、落ちてくるティッシュの位置をつかむ「定位能力」、見た情報に合わせて手を出す「反応能力」や「連結能力」、そして体勢を崩さずに動く「バランス能力」などを自然に使います。軽くてゆっくり落ちるティッシュは、小さな子でも成功しやすく、「できた!」という感覚を積み重ねやすい遊びです。8. 自宅で取り組める! オンラインで受けられるきそスポの実例「オンラインで本当に効果があるの?」 と思われる方もいるかもしれません。たしかに、運動は対面でないと見てもらえないイメージがありますよね。しかし実際には、動きのどこでつまずいているのかを丁寧に見立て、その子に合った練習を組み立てることができれば、自宅の方が取り組みやすいケースがあります。ここでは、「不器用さの原因がわからない」という悩みに対して、きそスポがどのように関わっているのか、実際の一例を紹介します。撮影データをもとにした個別分析:B君のなわとびB君は小学1年生。なわとびの前跳びが苦手で、学校の授業が始まる前に「少しでも自信をつけさせてあげたい」と、保護者の方からご相談がありました。きそスポでは、まずお子さんの動きを撮影した映像をもとに、走る・跳ぶ・投げるといった基本動作を細かく見ていきます。理学療法士などの国家資格保有者が、「どの動きはできていて、どこでつまずいているのか」を整理し、その子に合った練習方法を提案するのが特徴です。B君の場合、その場で跳ぶジャンプそのものや、足首の使い方、縄を回す動き自体には大きな問題はありませんでした。 一方で、「縄を回しながら、ちょうどよいタイミングでジャンプする」という一連の動きの中に課題が見られました。具体的には、コーディネーション能力の中でも、縄が足元に来たタイミングで跳ぶ「反応能力」一定のテンポに合わせて動く「リズム能力」跳ぶ強さやタイミングを細かく調整する「識別能力」に課題があると考えられました。そこでB君には、なわとびをいきなり繰り返すのではなく、タオルを使って「回すタイミング」と「跳ぶタイミング」を合わせる練習など、つまずきに合わせたメニューを組み立てていきました。自宅でも続けやすい仕組みレッスンは、特別な器具や広いスペースがなくても取り組みやすい内容を中心に進めます。B君も、お家のリビングで2週間に1回のオンラインレッスンを受けながら、その間はLINEでやり取りをしつつ、自宅でできる練習に1か月取り組みました。その結果、前跳びを10回連続で安定して跳べるようになりました。もちろん、すべてのお子さんが同じ期間で同じように変化するわけではありません。それでも、「何が苦手なのか分からないまま練習を繰り返す」のではなく、つまずきのポイントを整理したうえで、その子に合った練習を続けることは、大きな助けになります。きそスポでは、レッスンだけでなく、保護者へのカウンセリングや公式LINEでのフォローも行っています。家庭での声かけや練習の進め方に迷ったときに相談しやすく、「家でどう練習すればいいか」が分かりやすいことも、オンラインで続けやすい理由の一つです。運動が苦手な子どものためのオンライン運動指導教室「きそスポ」とは9. わが子の「運動が苦手かも…」と感じたら、きそスポの無料体験へ「うちの子、運動が苦手かもしれない」「不器用さが気になるけれど、何から始めればいいのかわからない」「家で練習させたいけれど、正しく教えられる自信がない」そんな悩みを抱える親御さんに向けて、きそスポではオンラインでの無料体験レッスンをご用意しています。ここまで見てきたように、子どもの「運動が苦手」「なんだか不器用」という困りごとの背景には、反応する力、リズムを合わせる力、力加減を調整する力など、さまざまなコーディネーション能力が関係していることがあります。大切なのは、「センスがない」「練習不足だ」と片づけるのではなく、どこでつまずいているのかを整理し、その子に合った方法で練習していくことです。きそスポでは、お子さんの動きを丁寧に見ながら、「何が苦手なのか」「どんな練習が合っているのか」を分かりやすくお伝えします。大人のような厳しいトレーニングではなく、子どもが「やってみたい!」「もう1回!」と思えるような遊びの要素を取り入れながら、無理なくステップアップできるプログラムを大切にしています。きそスポの無料体験でできることお子さんの運動の様子を見ながら、つまずきやすいポイントを確認できる実際のレッスンを体験し、お子さんに合うかどうかを確かめられる自宅・オンラインで受けられるため、送迎の負担なく参加できる保護者の方の疑問や不安を、その場で相談できる参加後の無理な勧誘はなく、安心して試しやすい8章でご紹介したB君のように、「何が苦手なのか」が整理されることで、家庭での練習がぐっと進めやすくなるお子さんもいます。もちろん、変化のスピードには個人差がありますが、一人で悩みながら練習を続けるよりも、つまずきに合ったサポートを受けることで、子どもは“できた!”を積み重ねやすくなります。「うちの子にも合うかな?」「まずは話だけ聞いてみたい」という方は、ぜひお気軽に無料体験をご利用ください。お子さんが自信をもって体を動かせるようになる、その最初の一歩を一緒に考えていきましょう。\オンライン無料体験のお申し込みはこちら/オンライン運動指導教室「きそスポ」とは参考文献・引用文献※1 Golle K, et al. Koordinative Fähigkeiten und Koordinationstraining im Sport. Bewegung, Training, Leistung und Gesundheit. 2019. 論文をみる※2 Başarır B, et al. Effects of coordination-based training on preschool children’s physical fitness, motor competence and inhibition control. BMC Pediatr. 2025. 論文をみる※3 Hübscher M, et al. Neuromuscular Training for Sports Injury Prevention: A Systematic Review. Med Sci Sports Exerc. 2010. 論文をみる※4 Li Q, et al. Cognitive-coordination training: impact on sport-specific physical fitness and technical skill of adolescent basketball athletes. Front Psychol. 2026. 論文をみる