「うちの子、側転の時に足が上がらず、曲がります…何か良い練習はないですか?」小学生のお子さんの側転でそんなお悩みを抱えていませんか。まわりの子はできているのに、自分の子だけ側転がきれいにできていない。「運動神経が悪いのかな」「体が硬いからかな」と、原因がわからないまま不安を感じている親御さんは、実はとても多いです。結論からお伝えすると、側転は「体の使い方」を知れば、誰でも上達できる技術です。【この記事を読むとわかること】側転がキレイに出来るようになって欲しい年齢は?側転が「まっすぐ回れない」「足が上がらない」原因の仕組みおうちで今日からできる、側転が上達する体の使い方のコツ側転に活用するお子さんの利き足・軸足がわかる、おうちセルフチェック実際にきそスポでレッスンに取り組んだお子さんの事例この記事では、理学療法士の視点から、側転がうまくできない原因を経験や研究結果も交えながらわかりやすく解説します。あわせて、おうちで今日からできる体の使い方のコツ、利き足・軸足のセルフチェック、そしてお子さんの発達段階に合わせた向き合い方まで、順を追ってわかりやすくご紹介します。実際にきそスポでレッスンに取り組んだお子さんのエピソードもあわせてお伝えします。「うちの子に合った練習を見つけたい」と思われている方にとって、少しでもヒントになれば幸いです。理学療法士による「無料のマンツーマンレッスン」1. 小学生が側転でつまずくのは珍しいこと?「うちの子だけ、どうして側転ができないんだろう……」そんな不安を感じている親御さんも多いのではないでしょうか。私が運営する運動教室「きそスポ」でも、「側転で足が上がらない」「まっすぐ回れない」といったご相談をいただくことは多いです。まず知っていただきたいのは、側転ができないことは決して珍しいことではなく、焦る必要もないということです。側転(側方倒立回転)は、小学5・6年生が安定して出来ることを目指す技です文部科学省の小学校学習指導要領解説※¹では、マット運動の側方倒立回転(側転)は、小学3・4年生で取り組む基本的な技として位置づけられています。5・6年生になると、その技を安定してできるようにするとともに、ロンダートなどの発展技へと段階的に取り組んでいきます※¹。つまり、1・2年生のお子さんが側転をまだうまくできなくても、それはごく自然なことです。「まわりの子はできているのに……」と比べてしまう気持ちはよく分かりますが、まずはお子さんの発達段階に合わせて、少しずつ練習を積み重ねていくことが大切です。2. 側転が「まっすぐ回れない」「足が上がらない」 できない原因の仕組み側転がうまくできないと、「運動神経が悪いのかな」「筋力が足りないのかな」と考えてしまう親御さんは多いです。しかし実際には、側転は筋力だけで決まる運動ではありません。逆さになることへの慣れや体の使い方、そして踏み込む足の向きなど、いくつかのポイントが組み合わさることで動きが決まります。ここでは、側転で「まっすぐ回れない」「足が上がらない」原因について、経験と研究結果の両方からわかりやすくご紹介します。① 「怖い」という気持ちが、体を思うように動かせなくするこれまで運動教室で指導してきたお子さんの中には、逆さになることへの怖さや経験の不足から、取り組む量が少なくなり、習得に時間を要してしまうケースがあります。側転では頭が下になり、視界が反転します。この感覚は日常生活ではほとんど経験しないため、初めて挑戦する子どもにとっては不安を感じやすい動きです。その結果、次のような動きにつながることがあります。川跳びのようになり、足を高く振り上げられない腕が曲がってしまう。まっすぐ回れない回転の途中で止まってしまう。倒立まで移行できないこれらは運動神経が悪いからではなく、逆さになる感覚にまだ慣れていないことが原因のことがあります。まずは逆さ姿勢に慣れる遊びや、安心して体を支えられる練習から始めることが大切です。②筋力よりも「体の使い方」が大切です「腕立て伏せや体幹を鍛えれば側転ができるようになりますか?」 このようなご質問もよくいただきます。もちろん体を支える筋力は必要ですが、小学生では筋力不足よりも、体をどの順番で動かすかという「体の使い方」が課題になっていることが多くあります。例えば、次のような要素です。足を踏み込む際のつま先の向き最初につく足と手の順番(どちらの足・手から動くか)踏み込み足と手をつく位置(一直線に並んでいるか)これらが少しずれるだけでも、側転は大きく崩れてしまいます。反対に、一つひとつの動きを分けて練習すると、短期間で動きが変わるお子さんもおられます。実際に、側転の動きを分析した研究でも、体の使い方が回転の勢いに影響することが報告されています※²。何度も側転を繰り返すよりも、正しい体の使い方を身につけることが、上達への近道になります。こうしたポイントを一つずつ改善していくことで、動きは少しずつ変わっていきます。次の章では、今日からおうちでできる「側転が上達する体の使い方のコツ」をご紹介します。運動が苦手な子どものためのオンライン運動指導教室「きそスポ」とは3. 側転が変わる「体の使い方」4つのコツ側転がうまくいかない理由は、ちょっとした体の使い方のズレであることがほとんどです。ここでは、特に効果の出やすい4つのポイントを紹介します。① 最初の一歩は「つま先を進行方向へまっすぐ」踏み出す側転のコツの中でも、これが最も重要と言っても過言ではありません。2章でも触れた研究では、側転を始めるときに踏み込み足のつま先が進行方向へ向いていない場合、振り上げ足の最大速度は、正しい向きで行った場合と比べて平均約76%まで低下することが報告されています※²。「まっすぐ回れない」「途中で止まってしまう」というお子さんは、まず踏み込む足のつま先が進行方向へ向いているかを確認してみましょう。【親御さんのチェックポイント】お子さんを正面から動画で撮影すると、つま先の向きが確認しやすくなります。② 踏み込む足と同じ側の手を、最初に地面につく側転では、最初に踏み出す足と同じ側の手を先につきます※³。たとえば、左足から踏み込むなら、最初につく手も左手。右足からなら、右手が先です。逆の組み合わせだと、体をひねる動きが余計に必要になり、回転が難しくなります。【親御さんのチェックポイント】お子さんがどちらの足から踏み込んでいるか、動画でゆっくり確認してみましょう。次の章でご紹介する「利き足チェック」と合わせて見ると、お子さんに合った手と足の組み合わせが見えてきます。③ 踏み込み足→最初の手→もう片方の手を、一直線に側転は、開始位置から終了位置まで、体が一本の線の上を進んでいく技です。踏み込んだ足、最初につく手、後からつく手が、この一直線上に並んでいないと、体は自然と横に曲がってしまいます。床にラインテープを1本引いて、そのライン上に足と手を置くように練習すると、まっすぐ回る感覚がつかみやすくなります。【親御さんのチェックポイント】床にラインを引いて、足→手→手の順にライン上を進めているか、一緒に確認してみましょう。④ 怖さを取るには「低い姿勢」から慣れるのが近道いきなり大きく回ろうとせず、川跳びや腕立て横跳び越し、壁倒立など、低く・安全な姿勢から逆さ感覚に慣れていくのがおすすめです。小さな成功体験を重ねることで、体の緊張がゆるみ、結果的に大きな動きもスムーズにできるようになります。【親御さんのチェックポイント】最初からきれいな側転を目指す必要はありません。まずは「逆さになれた」「手をつけた」といった小さな成功を一緒に喜んであげましょう。次の章では、よりお子さんに合った練習方法を見つけるために役立つ「利き足・軸足セルフチェック」をご紹介します。▼こちらの記事もあわせてオススメゴールデンエイジの子どもがやっておくべきこと。年齢別で教えたいスポーツや運動メニューとは小学生からのコーディネーショントレーニング。効果的なメニューで子どもの運動能力を向上させる方法4. 【セルフチェック】子どもの「利き足」を調べてみよう側転の上達には、実は「利き足」との相性も関わっている可能性があります。利き足によって、踏み切りやすい足・振り上げやすい足の向きが変わってくるためです。ここでは、ご自宅で親子一緒に楽しみながらできる、簡単な利き足チェックの方法をご紹介します※⁴。体には、「利き足」と「軸足」という、それぞれ役割の異なる足があります。ボールを蹴るときのように、機敏な動きをする足が「利き足」、逆に体重をしっかり支える方の足が「軸足」です。この2つは多くの場合、左右で分かれています。利き足を調べる4つの方法以下のうち、どの方法でもかまいません。いくつか試して、共通して出てくる方の足が「利き足」です。目を閉じてまっすぐ立った状態から、体を斜め前にすっと倒してみる。最初に一歩踏み出した方の足ボールを蹴るとき、蹴りやすい方の足あぐらをかいて座ったとき、上にくる方の足かけっこのスタートのとき、後ろに引く方の足軸足を調べる4つの方法こちらも同様に、共通して出てくる方の足が「軸足」です。目を閉じて気をつけの姿勢から体を斜め前に倒したとき、地面に残る方の足ボールを蹴るとき、蹴らない方(踏ん張る方)の足片足立ちをするとき、立ちやすい方の足かけっこのスタートのとき、前に置く方の足チェックが終わったら、ぜひお子さんと一緒に「どっちの足だった?」と話してみてください。多くの場合、右利きのお子さんは右足が利き足、左足が軸足になる傾向があります。側転の練習方法には、大きく分けて「側転から入る練習」と「倒立から入る練習」の2つのルートがありますが、どちらの練習方法を選ぶかによって、最終的に踏み切りやすくなる足が変わってくる、という研究報告もあります※³。「なんとなく」練習を進めるより、お子さんの利き足・軸足を知った上で、それに合った練習方法を選んであげることが、上達への近道になる可能性があるのです。もちろん、最初はやりやすい方の足で感覚をつかむのが近道ですが、慣れてきたら反対側の足からもできるように練習してみましょう。最終的には、どちらの足からでも側転ができるようになることを目指すのがおすすめです(全体のバランス感覚が育ちます)。5. 【体験談】側転が苦手だった小学生3年生、A君(9歳)が、2ヶ月で"できた"と笑顔になるまでここでは、実際にきそスポに通ってくださったお子さんの様子を、一つの例としてご紹介します。※お子さんによって上達のスピードや過程には個人差があります。「側転出来ない」と諦めかけていた当初A君(9歳・小学3年生)がきそスポに通い始めたのは、学校の体育の授業がきっかけでした。クラスの子が側転をできるようになっていく中、A君はマットに手をついても川跳びのようになってしまうため、何度やってもうまくいきません。まわりの子からも「真っ直ぐなってないよ」「こうやるんだよ」と指摘を受けることで、「自分はうまくできていないんだ」と、本人も自信をなくしかけていたそうです。お母様も、「本人の気持ちがこれ以上折れてしまう前に」と、レッスンに申し込まれました。理学療法士による、体の動きの評価から開始初回のレッスンでは、いきなり側転の練習をするのではなく、まず利き足・軸足の確認から行いました。そのうえで、川跳び・壁倒立、実際の側転の様子を観察していくと、A君には次の3つの課題があることが分かりました。開始姿勢やつま先が進行方向に対して横向きになっており、回転速度が足りていない踏み込む足と、最初につく手の位置が一直線になっていない頭が下を向く瞬間に目を閉じてしまい、表情にも怖さがやや表れている特別な筋力トレーニングではなく、「低い姿勢からの逆さ感覚に慣れる練習」と「体を使った遊びを通じて、つま先の向きや一直線に手足をつく感覚を養う練習」を中心に、少しずつ取り組んでいきました。「できた」の、忘れられない笑顔変化が見え始めたのは、通い始めて1ヶ月を過ぎた頃でした。身体やつま先の向きは定着して、回転速度が上がってきました。また、それまでグラグラだった姿勢が、少しずつまっすぐ安定するようになっていったのです。そして2ヶ月ほど経ったある日のレッスンでは、A君は初めて、誰の補助もなしに側転を最後まで回りきることができました。AA君自身も驚きと喜びが入り混じった様子で、隣で見ていたお母様も思わず声を上げ、その場にいた皆でハイタッチをしました。「学校でもみんなに見せたい」と、目を輝かせていたのが印象的でした。オンライン運動指導教室「きそスポ」とは6. 親子の自宅練習だけでは変わりにくい理由「家でたくさん練習させているのに、なかなか上達しない」そう感じている方も多いのではないでしょうか。実は、自宅での自己流の練習には、見落とされがちな落とし穴があります。一つは、間違ったフォームがそのまま定着してしまうリスクです。回数をこなすことは大切ですが、体の使い方がズレたまま繰り返してしまうと、その「クセ」がどんどん体に染みついてしまいます。一度身についたクセを直すのは、ゼロから覚えるよりも時間がかかります。もう一つの理由は、「できない原因は、実は一人ひとり違う」ということです。ある研究では、側転の練習方法として「側転から入る練習」と「倒立から入る練習」のどちらを先に行うかによって、その後の体の使い方の癖(踏み切る足の傾向)に違いが出ることが報告されています※³。つまり、同じ「側転ができない」という状態であっても、その子の体の使い方の特性や利き足によって、合う練習方法は異なる可能性があるのです。「まっすぐ回れない」という同じ悩みでも、その原因がつま先の向きにあるのか、目線にあるのか、手の位置にあるのか、それとも利き足との相性にあるのか…。お子さん一人ひとりで違います。だからこそ、まずはお子さんの体の使い方を専門家に見てもらうことが、遠回りに見えて、実は一番の近道になることが多いのです。7. きそスポの無料体験で、お子さんの「できた!」を一緒に見つけませんか?ここまで長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。側転は、いくつもの体の使い方が積み重なって身についていくものだと考えられています。だからこそ、「うちの子には何が必要なのか」を知ることが、遠回りに見えて、実は一番の近道になります。とはいえ、「記事を読んだだけでは、うちの子に何が足りないのか、正直まだよく分からない」と感じられた方も多いのではないでしょうか。それも、当然のことだと思います。私たちも、実際にお子さんの動きを見せていただくと、より正確なことがお伝えできます。無料体験でわかることきそスポの無料体験は、3歳からご参加いただけます。特別な持ち物も必要ありません。理学療法士がお子さんの側転や体の使い方を実際に拝見し、次のようなことをお伝えしています。今のお子さんが、側転のどの動き(つま先の向き・手のつき方・逆さ感覚など)を得意としているか利き足・軸足も踏まえて、特に伸ばしていくとよさそうなポイントご家庭でも取り入れやすい、その子に合った練習の一例お申し込み後には、簡単なアンケートにご回答いただきます。事前にお子さんの状況やお悩みを把握したうえで、当日の内容を組み立てていきますので、はじめての方でも安心してお越しいただけます。「評価してすぐに終わり」ではなく、実際に体を動かしながら、お子さん自身が「できた」を感じられる時間になるよう心がけています。緊張しやすいお子さんも多いので、まずは体を動かして楽しんでもらうことを大切にしています。「うちの子でも大丈夫かな」という方へ「運動が苦手だから、余計に嫌になってしまわないか心配」「人見知りで、ちゃんと参加できるか不安」そうしたお声も、これまでたくさんいただいてきました。私たちがお伝えしたいのは、きそスポは「側転をできるようにする」ことだけを目指す場所ではない、ということです。お子さんの「できた」を一緒に見つけ、体を動かすことを好きになってもらうことを、何よりも大切にしています。上達の仕方も、伸びるタイミングも、お子さんによってさまざまです。お子さんの可能性を、専門家と一緒に見つけていく場所として、私たちを頼っていただけたら嬉しく思います。一人で悩み続けなくて大丈夫です。まずは、お子さんの様子に合わせて、以下のいずれかからお気軽にお声がけください。無料体験オンラインレッスンに申し込む(60分、実際のレッスンを体験)まずは15分だけオンラインで無料相談する(ご都合に合わせて日程を調整)LINEで気軽に聞いてみる(友だち追加だけで、いつでもやり取り可能)\オンライン無料体験のお申し込みはこちら/オンライン運動指導教室「きそスポ」引用・参考文献※1 文部科学省:「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 体育編」.2017.内容を見る※2 下山静之・他:側方倒立回転の回転加速に関する研究-踏み込み足のつま先の方向を変えると振り上げ足の速度はあがるのか-. 大分大学教育福祉科学部附属教育実践総合センター紀要 No.33.2015.論文を見る※3 中西一弘・他:「側方倒立回転」の練習方法と側性に関する研究. 順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科 修士論文.2014.論文を見る※4 利き足・軸足の判定方法は、以下の指導者向け実践レポートを参考「マット側方倒立回転の指導法研究」. 内容を見る